このフレーズは海外ドラマ『フルハウス(Full House)』でダニーが言ったセリフです。
You know, Kimmy, as much as we love spending every waking hour with you, the Tanner family budget’s already a little tight.
一文が長く、情報量も多いですが、英語としてはとても自然でよく使われる構造です。ポイントは as much as の使い方です。この表現を理解すると、英語で「本音と現実を同時に伝える」言い方が身につきます。
直訳と意訳
直訳
「キミー、わかってると思うけど、私たちは君と起きている時間すべてを一緒に過ごすのが大好きな一方で、タナー家の家計はすでに少しきついんだ」
意訳(自然な日本語)
「キミー、一緒に過ごすのは大好きなんだけど、正直うちの家計にはもう余裕がないの」
このセリフは、相手を気遣いながら、断りや現実的な事情を伝えるときの典型的な言い回しです。
as much as の意味と基本イメージ
as much as ~
=「〜だけれども」「〜なのは事実だが」
本来は
「量・程度が同じくらい」
という意味を持ちますが、会話ではよく
👉 譲歩(本音を認めたうえで別の事実を言う)
として使われます。
この文では、
- as much as we love spending every waking hour with you
(あなたとずっと一緒に過ごすのが大好きなのは本当だけど)
という形で、相手への好意を先に認める役割を果たしています。
as much as が作る英語らしいクッション
英語では、いきなり否定的・現実的なことを言うのを避けるために、クッション表現をよく使います。
この文の構造は以下の通りです。
1️⃣ 好意・気持ちを先に伝える
2️⃣ as much as で一度認める
3️⃣ 現実的な事情・本題を言う
そのため、言い方としてはかなり柔らかくなります。
every waking hour の意味
every waking hour
=「起きている間ずっと」「四六時中」
- waking:目が覚めている
- hour:時間
直訳するとやや大げさですが、ユーモアを込めた強調表現です。
例:
- He talks about work every waking hour.
(起きている間ずっと仕事の話をしている)
the budget’s a little tight の意味
budget:予算、家計
tight:きつい、余裕がない
a little tight と言うことで、
「完全に無理」ではなく
「ちょっと厳しい」
という柔らかい言い方になります。
ダニーらしい、配慮のある現実的な表現です。
文全体の構造を整理すると
You know, Kimmy,
→ 前置き(注意を引く・柔らかく始める)
as much as we love spending every waking hour with you,
→ 好意を認める譲歩節
the Tanner family budget’s already a little tight.
→ 本題(現実的な事情)
この順番があるからこそ、きつい内容でも角が立たない言い方になります。
as much as を使った類似表現
- As much as I like him, I don’t trust him.
(彼のことは好きだけど、信用はしていない) - As much as I want to help, I can’t right now.
(助けたい気持ちはあるけど、今は無理) - As much as it hurts, it’s the truth.
(つらいけど、それが事実だ)
会話での実用ポイント
as much as は、
- 断るとき
- 現実的な制限を伝えるとき
- 相手を気遣いたいとき
に非常に便利な表現です。
日本語の
「気持ちは分かるんだけどね」
「本当は〜したいんだけど」
に近い感覚で使えます。